変形性関節症は、ひざや股関節、手指など全身の関節でおこります。
患者さんが多いのは、変形性膝関節症、変形性股関節症、ヘバーデン結節・・・などで
歩いたり、階段を上り下りしたり、正座するとき(ヘバーデン結節は手指を使う時)腫れや激しい痛みがあります。
ケガが原因で発症することもありますが、ほとんどは、
【老化による細胞の酸欠】・【肥満】・【筋力の低下】などで
関節にある関節軟骨が「すり減る」ことで病気になります。
軟骨は、関節で骨が直接こすれあわないようにクッションの役割をはたしているのですが、
どんどん軟骨が剥がれてしまうと、骨と骨がぶつかりあうようになり、進むと骨がゆがんで変形するのです。
今まで、関節軟骨が削れるのは「運動」と「加齢」が原因だと考えられてきました。
だから、「痛み」があるときは安静がいちばん!と指導されてきたのですが、
最新の研究では、その2つともに「?」がついてしまったのです!
NHKためしてガッテン!でも紹介されていましたが、
軟骨が削れるのは、軟骨細胞の酸欠死が大きな原因です。
痛みの原因はその軟骨の破片による炎症であることがわかりました。
何らかの理由で酸素が得られないと、軟骨細胞は酸欠状態になり、やがては死んではがれ落ちてしまいます。
そして、ひざなどが痛いからと言って「安静」ばかりしていると
さらにひざ痛が悪化することもあることがわかったのです。
軟骨には血管が通っておらず、自力で酸素を得ることができません。
良かれと思って安静を心掛け、ひざを動かさないでいると軟骨細胞は酸素を得ることができないのです。
NHKの番組では、軽い運動をして血流をよくし酸素が巡るように、体操をいくつか紹介しておすすめしていました。
また、にんじん堂では東洋学的な視点からの解消法をお話しています。
一つ目は、細胞への酸素の供給
二つ目は、軟骨のすり減りに関係なく、関節周辺の筋肉の緊張がとれてくると痛みがおさまってきます。
筋肉の緊張をとる「芍薬(しゃくやく)」など9種類の生薬でできた漢方製剤をおすすめしています。
痛みの程度や歩行状態、日常生活をおくるための運動機能にはいろいろな要素が加わります。
実際に、軟骨がすり減っていても「痛み」が全くない人が多くみえます。
ご相談ください。
(参考本:「NHKためしてガッテン!病気のしくみがわかる事典」)