風が強く、寒くなりました。
いよいよ本格的な冬の到来でしょうか。 🙁
これからの季節、いちばん気になるのは「身体の冷え」です。
冷え性は自覚症状の一つであって、病名ではないのですが、漢方では「冷えは万病の元」とも言われて様々な不調や病気を引き起こすとされています。
漢方では、体内にある「気・血・水」という3つの要素で体調を見立てる方法があります。
「気」とは目に見えないものですが、元気ややる気、エネルギーとなる生命活動の源です
「血」とは主に血液の事で、末端の細胞まで栄養と酸素を運び老廃物や二酸化炭素を腎臓や肝臓などの処理機関へ運びます。
「水」とは体内の血液以外の水分の事で、汗、尿、リンパ液などがあり免疫システムにかかわるとされています。
この3つのバランスの崩れによって、冷え性の病態にもいろいろあります。
通販や雑誌には「冷え性に効く」というサプリメントが横行していますが、
まず自分はどのバランスがくずれているのか(どこが足りないのか?滞っているか?)を知って選んでいますか?
<冷え性の病態の主な症状>
気 | 血 | 水 | |
足りない(-) | 気虚
疲れやすい、食欲不振、息切れ、声が小さい |
血虚
立ちくらみ、かすみ目、肌荒れ、 |
陰虚
肌のかさつき、のぼせ、ほてり、便秘 |
滞っている(+) | 気滞
イライラ、怒りっぽい、喉がつかえた感じがする |
瘀血(おけつ)
肩こり、頭痛、月経痛、顔色悪い、静脈浮く |
水滞
身体が重だるい、むくむ、痰がでる、関節痛 |
冷えの主な原因は何ですか?
最近は、生活習慣やストレスなどで血行が悪くなっておこる「「瘀血(おけつ)」タイプの冷えの人が多くみえます。
私たちの身体には、体重の13分の1の量の血液が流れているといわれています。
不規則な生活で自律神経の乱れ、ミネラル不足などがあると交感神経が刺激されて血管が収縮し、血流が悪くなって冷えがおこりやすいです。
また、運動不足や老化によって新陳代謝が衰えたり、血行が悪くなることもあります。
血行が悪くなると、栄養分や酸素が体の隅々まで行き渡らず、老廃物が細胞内にたまってしまうという悪循環が起こり
肩こりやむくみ、吐き気、さらに自律神経が乱れ、いろいろな症状に現れます。
1.慢性的な運動不足
2.暴飲暴食
3.栄養バランスの偏った食事
4.睡眠不足や不規則な生活
5.慢性的な疲労
6.ストレス
7.服装
などがあれば見直して、身体を温める工夫をしましょう。
漢方薬には瘀血(おけつ)をとるための処方がいくつかあります。ご相談ください。