「タケ●漢方便秘薬を7年間続けて飲んでいたが、最近効かないのでどうしたよいか」というご相談をお受けしました。(お身体は細く小柄な70代後半の男性)

秋から冬に向かって体が冷えることにより汗が出にくくなったり、便秘がちになったり、と「気血水」の巡りがうまくいかなくなる症状がでやすいです。とくに便秘を放っておくとお腹のなかに生ごみをためているようなもの。本来排出されるはずの毒素が体にたまってしまうので悪影響が出ます。気分もスッキリしないでしょうし、たかが便秘とあなどれません。

便秘になっている原因の種類は、大きく4つに分かれます

①熱性便秘 

食べすぎなどの陽盛タイプ。
または、熱病のあとで腸のなかの潤い不足で乾燥して便秘をおこしている人
口が渇いたり、口臭があることがあります。顔色もやや赤いです。
ご相談の「漢方便秘薬」や腸を潤す漢方処方が、このタイプの人に向いています。

②気滞便秘 
ストレス・運動不足による排便する力の停滞
げっぷ、お腹がはる、などの症状があります。
下剤にこだわっている人が多く、スッキリ出ないと浣腸薬を毎日使っても排便したいとおっしゃる人もみえます。
ストレスを和らげる漢方で、気持ちのよいお通じにかわり、気分もよくなります。

③虚性便秘(気虚/血虚)
・疲労、飲食、病気の後、老化による排便する力の低下、腸の乾燥
トイレのあと汗がでたり、なんとなく疲れる人、軟らかい便になる人は、「気」をおぎなう漢方をあわて改善します。
・顔色がすぐれず、めまいがある、生理中は便が軟らかくなる、などの傾向がある人は「養血」の処方です。

④冷性便秘
冷え性体質の人、老化による排便する力の低下によるもの、腸内の冷えなどが原因
お腹を温める漢方処方で改善します。

 

よく便秘で悩むお客様は「とにかく強い薬がほしい」「スカッと出したい」と話されます。
ご相談のお客様も、タケ●漢方便秘薬をはじめは2錠でスムーズ、そのうち3錠、4錠・・・と効かすために増えていました。
強い下剤でグッと出せば気持ちよく排便があるイメージだと思いますが、「強い」「弱い」ではなく、原因を考えて生活習慣なども総合的に改善していくことが大切です。

歳をとると、筋力が弱り運動などの習慣がない人ほど筋肉は落ちやすいです。
筋力が低下すると「下腹ぽっこり」になりやすく便秘も招きます。
また、年をとるとだんだん胃腸も弱くなり、食事量が少なくなってきていますので、便の量も少なくなります。

まず漢方など自然のお薬で弱りを補うことから、全身の体調を改善しすっきり気持ちの良いお通じをつくりましょう。

 

 

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