アトピーだから卵をやめるべき?食物アレルギーとの違いを解説

「先生、アトピーだから卵は食べない方がいいですよね?」

この質問、実はとてもよくいただきます。

そして私は毎回、

「その前にひとつ確認したいことがあります」

とお話しします。

なぜなら、

アトピー性皮膚炎と食物アレルギーは、同じものではないからです。


アトピー=食べ物が原因

そう思っている方は少なくありません。

湿疹が出る。

かゆい。

赤くなる。

すると、

「何か食べたからでは?」

と思ってしまうんですね。

実際に、

卵をやめた。

牛乳をやめた。

小麦をやめた。

そんな経験をされた方も多いと思います。

でも、ここで少し考えてみてください。

もし食べ物が原因なら、

毎回同じように症状が出るはずです。

ところが実際には、

  • 疲れた時だけ悪化する

  • 季節の変わり目にひどくなる

  • ストレスが続くとかゆくなる

  • 寝不足の翌日に荒れる

そんなこともよくあります。

つまり、

アトピーの背景には食べ物だけでは説明できない要素がたくさんあるのです。


食物アレルギーとはどんな病気?

食物アレルギーは、

本来なら細菌やウイルスから体を守る免疫機能が、

特定の食べ物に過剰反応してしまう状態です。

たとえば、

牛乳

小麦

ピーナッツ

などを食べたあとに、

  • じんましん

  • 嘔吐

  • 下痢

  • 呼吸苦

などが起こることがあります。

これは体が食べ物を異物として認識し、

強い免疫反応を起こしている状態です。

一方でアトピー性皮膚炎は、

皮膚のバリア機能や体質的な要素が関係しながら、

慢性的に炎症を繰り返している病気です。

似ているようで、

実は全く別の病気なんですね。


混同すると起こる「あるある」

ここでよくあるのが、

「アトピーだから食べ物を全部疑う」

というパターンです。

すると、

卵を抜く。

牛乳を抜く。

小麦を抜く。

大豆も抜く。

気が付けば食べる物がなくなってしまう。

まるで人生が減量ゲームみたいになってしまいます。

ところが、

頑張って制限しているのに肌は変わらない。

そんなケースも少なくありません。

もちろん、

本当に食物アレルギーがある場合は適切な対応が必要です。

ただ、

自己判断で食事制限を続けることは別問題です。


実は乳幼児では関係があることも

ここで少しややこしい話があります。

乳幼児から幼児期にかけては、

アトピー性皮膚炎を持つお子さんが、

食物アレルギーを合併していることがあります。

この場合は、

アトピーと食物アレルギー、

両方に対して適切な治療や管理が必要になります。

だからこそ、

皮膚科やアレルギー科で正確な診断を受けることがとても大切です。

自己判断で除去食を始める前に、

まず診断。

ここは意外と見落とされやすいポイントです。


もしあなたが、

「何を食べたら悪化するのか分からない」

「検査で陽性だったから全部やめるべき?」

「食事制限しているのに改善しない」

そんな悩みを持っているなら、

この先はぜひ読んでください。

実は漢方相談の現場では、

『食べ物』よりも先に確認することがあります。

それを見落としたまま食事だけを変えても、

遠回りになることが少なくありません。


食べ物の前に見るべきもの

私は漢方相談で、

まず食べ物を犯人扱いしません。

なぜなら、

同じ卵を食べても平気な日と悪化する日があるからです。

では何を見るのか。

それは、

  • 胃腸の働き

  • 睡眠状態

  • ストレス

  • 発汗状態

  • 季節との関係

  • 冷えや熱の偏り

です。

漢方ではこれを「証(しょう)」として見ていきます。

同じアトピーでも、

熱がこもるタイプ。

乾燥が強いタイプ。

胃腸が弱いタイプ。

水分代謝が悪いタイプ。

実は全く違います。


卵が悪いのではなく「受け取る側」が弱っていることも

例えば、

雨の日に靴が濡れるのは雨が悪いのでしょうか。

それとも靴に穴が開いているのでしょうか。

漢方では、

後者の考え方を大切にします。

食べ物だけを見るのではなく、

受け取る体の状態を見る。

ここが根本改善の入り口です。

だから当店では、

「何をやめるか」よりも、

「どう整えるか」

を重視しています。


本当に知ってほしいこと

アトピーの改善を考えるとき、

食べ物は確かに大切です。

でも、

食べ物だけで説明できるほど単純でもありません。

だからこそ、

検査結果だけを見るのではなく、

体全体を見る視点が必要になります。

それが漢方の強みです。

当店では伝統的な証の見立てを基本に、

その人だけの体質や生活背景まで含めて考えていきます。

「同じアトピーなのに処方が違う」

それは体質が違うからです。

遠回りに見えて、

実は一番の近道かもしれません。

もし今、

食事制限ばかり頑張っているのに結果が出ないなら、

一度「体そのものを見る」という選択肢も考えてみてくださいね。

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