「また、かいてる……」
そう気づくのは、だいたい、かいた後ではありませんか?
テレビを見ながら、ポリポリ。
寝ている間にも、無意識にポリポリ。
「かいたらダメ」と分かっているのに、気づけば手が同じ場所へ戻っています。
かゆい時の爪は、呼んでもいないのに仕事が早い。
けれど、これは意志が弱いからとは限りません。
かゆみを感じると、そこへ手を伸ばしたくなるのは自然な反応です。
問題は、かいた直後に少し気持ちよく感じても、皮膚を傷つけてしまうこと。
傷ついた皮膚は刺激を受けやすくなり、またかゆみが気になる。
すると、もう一度かく。
こうして「かゆい、かく、また気になる」という追いかけっこが続いてしまうことがあります。
かく前に、3秒だけ待ってみる
そんな時に試してほしいのが、かく前の3秒です。
やり方は簡単です。
まず、伸びかけた手を止めます。
次に、口からゆっくり息を吐きます。
鼻から息を吸いながら、心の中で、
「1、2、3」
と数えてみてください。

深呼吸で、かゆみそのものが治るわけではありません。
目的は、かゆみに集中している意識を、いったん呼吸へ移すこと。
爪が皮膚へ到着するまでに、別の行動を一つ挟みます。
ほんの3秒ですが、無意識にかく流れから離れるきっかけをつくれます。
爪に「ただいま出動待ち」と伝えるようなものです。
3秒たっても、まだかゆい時は?
3秒で、かゆみが消えないこともあります。
そんな時は、爪を立てるのではなく、手のひらで軽く押さえる方法があります。
清潔な冷たいタオルを当てて、気持ちを落ち着かせるのも一つです。
こすったり、強くたたいたりする必要はありません。
「絶対にかいてはいけない」と我慢大会にするより、皮膚を傷つけにくい行動へ切り替えることを考えてみましょう。
できなかった自分を責めない
無意識にかいてしまった時、
「また我慢できなかった」
と落ち込む方がいます。
けれど、最初から完璧に止めようとすると長続きしません。
10回のうち1回だけでも、爪が皮膚へ届く前に手を止められた。
まずは、それで十分です。
次は2回止められるかもしれません。
この小さな積み重ねが、かき壊しを減らす行動につながります。
覚えることは一つだけ
かゆくなったら、すぐに爪を出動させない。
口から息を吐き、鼻から吸いながら「1、2、3」。
深呼吸は、かゆみを治す方法ではありません。
かく前に手を止める、3秒の合図です。
かゆい時ほど、爪だけが張り切って働きます。
たまには爪にも、3秒くらい休憩してもらいましょう。
肌の困りごとの見方や対処を知りたい方は、プロフィールものぞいてみてください。




