「先生、薬を塗っているんですけど…。」

アトピーのご相談で本当によく聞く言葉です。

そして続けて、

「塗っている間はいいんです。」

「でも、また戻るんです。」

という話になります。

ここで勘違いしてほしくないのは、

塗り薬が悪いわけではないということ。

むしろ、皮膚の炎症を落ち着かせる大切な選択肢です。

実際、皮膚科の先生方も日々工夫しながら治療されています。

ではなぜ、

それでも納得できる状態にならない方がいるのでしょうか。

私は漢方相談をしていて、

ある共通点を感じることがあります。

それは、

「皮膚の悩みを相談に来られたのに、話を聞いていると胃腸の話になる」

ということです。

便秘。

軟便。

食後の眠気。

胃もたれ。

甘い物がやめられない。

不思議ですよね。

皮膚の相談なのに、

なぜお腹の話になるのでしょう。

さらに聞いていくと、

睡眠の質やストレスの感じ方、

冷えや疲労感なども見えてきます。

まるで、

皮膚は体から届いた手紙のようです。

手紙だけを見ても大切ですが、

差出人を知らなければ全体像は見えてきません。

漢方は、

その差出人を探していく学問とも言えます。

同じアトピー傾向でも、

胃腸が弱い人。

熱がこもりやすい人。

血の不足が目立つ人。

ストレスの影響を受けやすい人。

それぞれ見立てが変わります。

だから漢方薬も変わります。

ここが面白いところでもあり、

難しいところでもあります。

実はここから先が、

私が相談現場で最も大切にしている部分です。

「なぜ同じアトピーなのに、使う漢方が全く違うのか」

その具体例をお話しします。


漢方相談の現場で、

私がまず確認するのは皮膚ではありません。

実は、

「食欲」

「便通」

「睡眠」

です。

なぜなら、

皮膚は結果として現れている可能性があるからです。

例えば、

食後に強い眠気がある。

疲れやすい。

軟便傾向。

こうした方は漢方でいう「脾虚」の傾向が見られることがあります。

一方で、

夜になるとかゆみが強くなる。

眠りが浅い。

イライラしやすい。

そんな方は別の見立てになる場合があります。

つまり、

アトピーという名前だけでは、

本当に必要な選択肢は見えてこないのです。

私はよく、

「同じユニフォームを着ていても、ポジションが違えば練習内容は変わりますよね」

という例えを使います。

アトピーという名前は同じでも、

体の状態は人それぞれです。

だから、

相談の最初の30分〜60分は、

皮膚以外の話が中心になることも珍しくありません。

遠回りに見えて、

実はそこが近道になることがあります。

薬を増やす前に。

何かを我慢する前に。

まずは自分の体質を整理してみる。

それも一つの選択肢です。

兵庫県明石市のにんじん堂薬局では、

伝統的な漢方理論をベースに、

体質や生活背景を丁寧に整理しながら改善を目指しています。

ご遠方の方にはオンライン相談も対応しています。

もし、

「自分の場合はどのタイプなんだろう?」

と思われたら、

その疑問こそが改善への入口かもしれません。

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