「保湿しているのに、夜になると体がかゆいんです」

そう話す方の腕や背中を見ても、目立った湿疹が見当たらないことがあります。
赤みも少ない。虫に刺された跡もない。それなのに、布団に入るとかゆみが気になり、眠れない。家族に話しても「乾燥じゃない?」と言われて終わってしまう。
見た目に現れにくいかゆみは、つらさまで理解されにくいものです。
では、皮膚に目立った変化がないのに、なぜかゆみが起こるのでしょうか。
かゆみは皮膚だけで起こるとは限りません
かゆみというと、湿疹やアレルギー、乾燥肌を思い浮かべる方が多いでしょう。
実際に、皮膚の乾燥はよくある原因の一つです。しかし、かゆみには体内の代謝、神経、免疫の働き、服用している薬など、さまざまな要因が関係する可能性があります。
なかでも、腎臓や肝臓の働きが低下したときに、皮膚に目立った湿疹がないまま、全身のかゆみが現れることがあります。
ただし、ここで大切なのは「かゆいから腎臓が悪い」と決めつけないことです。
かゆみだけでは原因を判断できません。皮膚の状態、かゆむ場所や時間帯、服薬状況、血液検査などを含めて確認する必要があります。
腎臓の働きと、かゆみの関係
腎臓は、血液をろ過して不要なものを尿として排出し、水分やミネラルのバランスを調整しています。
腎臓の働きが大きく低下すると、皮膚が乾燥しやすくなったり、体内環境が変化したりすることで、かゆみが起こりやすくなる傾向があります。
以前は「血液中にたまった特定の物質が原因」と単純に説明されることもありました。しかし現在では、皮膚の乾燥、炎症、末梢神経、免疫、オピオイド受容体のバランスなど、複数の仕組みが重なっていると考えられています。
透析を受けている方のかゆみも、透析だけですべて解決するとは限りません。原因が一つではないため、皮膚の保湿、透析条件や薬の確認など、その方の状態に応じた対応が必要になります。
こんなときは医療機関への相談を
まず確認したいのは、皮膚に湿疹や赤みがあるかどうかです。
湿疹、赤み、腫れ、水ぶくれなどがあれば、皮膚科への相談が選択肢になります。
目立った湿疹がないのに全身のかゆみが続く場合は、内科で腎機能や肝機能などを確認してもらうことも大切です。
特に、むくみ、尿量や尿の色の変化、強いだるさ、食欲の低下なども重なっている場合は、自己判断で長く様子を見ず、医療機関へ相談してください。
自宅でできる皮膚への負担対策
受診と並行して、皮膚への刺激を減らす方法もあります。
熱いお風呂や長風呂は、入浴後の乾燥につながることがあります。体をナイロンタオルで強くこすらず、ぬるめのお湯でやさしく洗うことが一つの選択肢です。
入浴後は、肌が乾き切る前に保湿剤を塗ると、水分を保ちやすくなります。
ただし、腎機能が低下している方の水分量や食事内容は、状態によって異なります。「水をたくさん飲めばよい」「特定の食品を控えればよい」と自己判断せず、主治医や管理栄養士の指示を優先してください。
漢方では「かゆみ以外」も伺います
明石市のにんじん堂薬局では、かゆみだけを切り取らず、漢方の伝統的な「証」の見立てを基本に、その方の体質を確認します。
皮膚は乾燥しているのか。熱を持っているのか。冷えがあるのか。疲れやすいのか。眠れているのか。食欲や便通はどうか。
同じ「かゆい」という訴えでも、背景は一人ひとり異なります。
医療機関で必要な検査や治療を受けながら、日常生活や体質を整える方法の一つとして漢方を検討する。そうした選択肢もあります。
「検査では大きな問題がないと言われたけれど、つらさが残っている」
「何をどう説明すればよいのかわからない」
そんなときも、急いで結論を出す必要はありません。まず、いつから、どこが、どんなときにかゆむのかを一緒に整理していきましょう。
ご来店が難しい方、人目が気になる方、ご遠方の方には、オンライン相談も行っています。
笑顔の漢方🥕にんじん堂薬局
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