自律神経バランスの話

~自律神経を高いレベルで維持することこそ「元気」の秘訣~

自律神経の乱れが病気を作ります

休み明けなのに、しんどい、だるい、疲れがとれない・・・という経験はありませんか?

寒暖差で揺らぎやすい気候の変わり目は体調が不安定になる、環境の変化で緊張することが多い、という方

しっかり質の良い睡眠がとれていますか?

食事の偏りはありませんか?

にんじん堂薬局では、あなたに合う漢方薬の説明に加えて、自律神経を整えるため、生活習慣の改善などもアドバイスしています。

 

自律神経ってどんな仕事をしているの?

自律神経とは、体の中をベストな状態に保ち続けている神経のことです。

たとえば、心臓が動かしたり、汗をかいたり、食べたものを消化したり、眠くなったり目が覚めたり、

意思とは関係なく働いていて、それを担当しているのが自律神経のシステムです。

「交感神経」と「副交感神経」の二つの神経で成り立ち、お互いにバランスを取りながら体の状態を保っています。

交感神経は、日中、起きている時や運動している時などに優位となり、体を動かして活動的になるよう整えます。一方、副交感神経は、寝ている時や食事をしている時など、身体を休ませリラックスするようにコントロールします。

 

自律神経が乱れるとどんな症状が出る?

自律神経のバランスが乱れると、不安や緊張が高まり、動悸や倦怠感、不眠、めまい、イライラ、頭痛、吐き気、多汗、肩こり、手足のしびれなど、いろいろな症状がおこります。

いずれかの症状があるのに、検査で臓器などに異常のある病気がない場合、「自律神経失調症」と診断されることがあります。

自律神経のバランスはどんなことが原因で乱れるの?

自律神経は、寒暖差や気圧の変化など、ちょっとした変化でもそのバランスが乱れやすいです。そのなかでも、つらい症状がでる大きな原因の3つは、「ストレス」「不規則な生活習慣」「加齢」といわれます。

  • ライフステージが大きく変化するとき

人生にはいろいろな大きな変化があります。

たとえば、進学、就職、結婚、出産、引っ越しなど、新しい環境での心の疲労や生活リズムの変化は、体と心にストレスを与え、自律神経の不調をつくります。

 

 

 

  • 出産後の身体ケア

赤ちゃんをお腹のなかで育み「出産」という大仕事をしたあとは、しっかり養生しましょう。

身体をきちんと回復させるため、産後1年ぐらいの母体のケアは、とても重要です。

産前産後は女性ホルモンの量に大きな変化がおこり、想像以上にダメージがあります。

体調が充分に回復していない状態で、さらに、夜間の授乳のためまとまった睡眠がとれなかったり、赤ちゃんが泣くと健康状態が気になったり、ささいなことが心配になったり・・・。体と心に大きな変化がおこり「ストレス」で自律神経が乱れがちになります。

「産後のイライラ」は自律神経の乱れが原因です。産後の身体をいたわる漢方薬は古くからあります。

また、「血」を補う栄養剤などもおすすめしています。

 

イライラからはじまる産後クライシスは、女性だけでなく、お父さんになった夫側にも不安や苦労があり、つらい状況となります。年齢的にも、男性は30代、女性は40代から副交感神経が低下しはじめるため、自律神経のバランスが崩れやすいです。

自律神経バランスを整えて、お互いにうまく付き合っていくための工夫が必要です。

漢方薬では、不安感や焦り、イライラを鎮めるものがあります。

 

  • 更年期障害

40代後半以上の女性で、疲れやすい、イライラ、ほてり、月経不順などの症状がでると「更年期なのかな」と感じる人も少なくないと思います。

更年期障害とは、閉経の前後で女性ホルモンの分泌量の低下によってさまざまな症状が現れる状態です。

更年期に入って、重い症状に悩まされる人と軽くその時期を過ぎてしまう人の差は、自律神経バランスの乱れにあります。ホルモンの分泌が低下したことで自律神経のバランスが大きく乱れると、交感神経が優位な状態が続くため更年期障害がより重く現れます。

漢方薬や自律神経を整える方法を上手に取り入れましょう。

  • 加齢

自律神経は、加齢とともに衰えていき調整力が低下します。自律神経の機能は、50代では20代のほぼ1/3以下になり、さらに、70代では20代の1/6、50代の半分になってしまいます。

加齢とともに自律神経のバランスが整わなくなりやすいため、普段から「質の良い睡眠」「バランスの良い食事」「腸内環境を整えること」などをしっかり意識しましょう。

 

東洋医学からみた「心と体を元気にする」ために

「心身一如」心と体はひとつです。私たちの体はすべて繋がっています。

「心」の元気は、「体」の元気。

気持ち、気が合う、気が利く、気力など「気」が付く言葉を何気なく使っていますが、「気」とは目に見えない「生命エネルギー」のことです。漢方では、不足している「気」を補って「やる気」を出させたり、めぐりを上げてイライラを解消させたり、「気」の流れを整えます。

お話をうかがってその方にあった漢方をおすすめしています。